キャッチボールのできる公園づくり


1.本事業の趣旨

 誰もが手軽にできるキャッチボール。このキャッチボールを通じて、身体と心の交流の輪を私たちは広げることができます。
 これまで野球やソフトボールなどに親しんできている子どもも、あまりなじんでこなかった子どもも、一緒になってスポーツの喜びや楽しさを分かち合うと同時に、様々な方との交流や団体活動等を行いながら、青少年の健全な活動・育成に寄与できる場を提供します。
また、長野市では冬季オリンピックに象徴されるように、スポーツを通じた国際交流が行われています。本事業につきましても国際的な広い視点を持ちつつ、幅広い交流の場となることを考えています。


2.本事業の構成団体

本事業は、長野市青少年錬成センターの指定管理者『信州地域ネットワーク・プロジェクト』が主催団体となり開催しました。関係行政機関、民間団体をはじめ多くの後援、協賛、協力により本事業が実施できました。

主催
 ○ 信州地域ネットワーク・プロジェクト (長野市青少年錬成センター指定管理者)
後援・協賛:
 ○ 社団法人日本野球機構
 ○ キャッチボールのできる公園づくり推進会
 ○ 長野市
 ○ 長野市教育委員会
 ○ 長野市少年野球連盟
 ○ 長野市少女ソフトボール連盟
 ○ 長野国際親善クラブ
 ○ 特定非営利活動法人スペシャルオリンピックス日本・長野
 ○ 知的障害者授産施設 小田切園
 ○ 長野県長野商業高等学校野球部OB
 ○ 長野県松代高等学校野球部OB
 ○ 株式会社B-SPORTS

 その他、大勢の団体・個人の支援を得ました。
 ご支援、ご協力していただきました皆様、ありがとうございました。

3.開催日時・場所

 本事業は、深まる秋の彩りと冬の到来を予感させる長野市内の都市公園および社会教育施設の2施設3会場で開催しました。当日は快晴の好天に恵まれ、大勢の参加者で盛会となりました。
 ■平成18年11月25日(土)
   13:00〜16:00
    会場:南長野運動公園(オリンピックスタジアム会場 、 芝生広場会場 )
   17:00〜20:30
    会場:長野市青少年錬成センター
 ■平成18年11月26日(日)
   8:30〜11:30
    会場:長野市青少年錬成センター
 会場にした『南長野運動公園』は、冬季五輪の開閉会式場となった施設で、『心を世界に!』のキャッチフレーズにふさわしい長野市を代表するシンボリックな都市公園です。近年では毎年数試合のプロ野球試合が開催されています。オールスター戦を行ったこともあり、地元野球ファンにとってはなじみ深いスタジアムです。広い駐車場を備え、室内練習場も備えていることから、イベントの開催には好適地と考え、開催地に選定しました。
 この南長野運動公園では、オリンピックスタジアムと芝生広場の2会場を同時使用し、それぞれの特色を生かしたプログラムを計画しました。
  また本事業の特徴のひとつに、合宿形式のレクリエーション、交流・研修プログラムを設けたことがあげられます。会場とした『長野市青少年錬成センター』は、グランド、体育館を備えた150人収容の宿泊可能な市の郊外、中山間地にある青少年活動施設です。

4.プログラム実施状況 (タイムスケジュールとイベントの様子)


 南長野運動公園のオリンピックスタジアム会場では、オープニングセレモニーとキャッチボール教室、お楽しみイベントを開催しました。また、キャッチボール教室と並行して、芝生広場会場においてふれあいキャッチボールを行いました。
 スタジアム会場では、スパイク・運動靴着用という制約から、予約者のみが参加できることとし、芝生広場会場では飛び入りの参加も可能としました。予約申込みは、長野市内だけでなく、南は上田市・坂城町、北は飯山市・信濃町からもあり、広域的な効果がありました。事前の告知では当日の参加申し込みができることをアナウンスしませんでしたが、当日においても予想を上回る希望があり、ボールが行き渡るところまで受け付けを行いました。それ以上の希望者には、スタジアムの観覧席からの見学にしていただきました。


■ 11月25日 ■


12:30 受付開始

13:00 オープニングセレモニー

3

13:15 キャッチボール教室
 投げる、捕る、打つ、の3つのゾーンを設け、それぞれに40〜50人の参加者(子ども)に分かれて体験とアドバイスを行いました。

5

    お楽しみイベント
 3塁側投球練習場を用いてスピードガン競技を行いました。子どもたちは、自分の投げた球の速度に一喜一憂していました。マウンドではプロOB(有働選手)が指導にあたり、一人ひとりの手取り足取りの指導を行いました。
  また、ティーボール・ドライビング競技も行いました。参加者はどこまで打てるか、指導を受けながら飛距離を確認していました。

 

    ふれあいキャッチボール
 芝生広場では、自由にのびのびとキャッチボールを楽しみました。参加者は、現役の高校野球部コーチのレクチャー、キャッチボールのマナーなどを受けた後、広大な芝生広場に分散して思い思いにキャッチボールを楽しみました。この広場には、今年度甲子園に出場した高校野球部の選手が分散し、投げ方を指導したり、参加者どおしのコミュニケーションを支援しました。保護者が子どもに指導する姿もあちらこちらで見られました。

15:45 閉会式
 

17:00 ミニ合宿受付(入所)
17:45 夕食( スポーツ選手の食事メニュー)

 スポーツトレーナー・管理栄養士の先生が監修したスポーツ選手の食事メニューを想定した夕食をいただきました。

18:30 ワンパクっ子レクリエーション
 子どもと保護者は体育館でドッチボール、卓球、バドミントンなどのレクリエーションを楽しみました。

     指導者講習会
 子どもたちがレクリエーションをしている間、高校生・大人向けに、指導者からの講演を聞く機会を設けました。それぞれの講義は1時間の持ち時間とし、参加者は2つの講義を選択して講習を受けました。
テーマ1:野球技術論
     講師:有働克也先生


テーマ2:スポーツ外傷の復帰について(肩・肘)
     講師:赤塚淳一先生

テーマ3:スポーツ栄養学
     講師:秋山 緑先生

20:30 ミーティング(〜入浴、消灯)

■ 11月26日 ■


6:30 起床

7:30 朝食

8:15 ミーティング

8:45 ベースボールでゲーム!

  ゲーム感覚で実戦試合を体験できるように、グランドを使ったレクリエーションを実施しました。地元の障がい者施設の入所者も参加して、大勢で野球の楽しみを実感しました。

10:45 また会おう交流会
 参加者全員に、まとめ・感想のリレー発言で締めくくりの交流会としました。それぞれの立場で有意義であったとの意見をいただき、最後に会のまとめとして全員で指導された方々への感謝の気持ちを表しました。



11:30 解散(退所)

5.指導者、協力者


 本事業は子どもと大人、世代を越えての交流、また国籍や障がいを超えてのコミュニケーションというテーマで企画し、複数のプログラムを並行準備・実施するために、多くの指導者・協力者を招請しました。
なおプロ野球OBと高校野球関係者は接点をもたないように、完全に別会場として運営しています。
指導者を含め2日間の運営関係者は73人にのぼりました。中核となった協力者を以下に示します。
■指導者・補助指導者
有働克也氏:元横浜ベイスターズ投手
柳沢博美氏:長野県長野商業高等学校
赤塚淳一氏:トレーナー
秋本 緑氏:トレーナー・管理栄養士
久本和宏氏:元筑波大学野球部
山縣竜治氏:元國學院大學野球部
■社会人野球選手 6名
■高校野球OB 10人(H18甲子園出場校)
■高校野球部   8名(H18甲子園出場校)


6.参加状況

 本事業では、複数会場、複数プログラムで実施したことから、一連を通しての参加者だけでなく、それぞれのプログラムごとについての参加を可能としました。これらすべてを「イベント参加者」として考えています。
また、本事業の企画運営に携わったメンバーも、キャッチボールを通じたコミュニケーションの相手となりうるので、これを交流人口・参加者として考えました。特に本事業が、学生や社会人のボランティア(有償・無償)で支えられたこともあって、関係者も含めた「総参加者」として参加状況をまとめました。
■南長野運動公園参加者     :407人
(子ども288人、大人119人)
■長野市青少年錬成センター会場 :158人
(子ども〜高校生:121人、大人37人)
■2日目参加者         : 29人
(子ども18人、大人11人)      

イベント参加者 合計      594人

 総参加者は、イベント参加者594人に、出席関係者73人を加えた667人であった。


7.まとめ


  イベント当日、スタジアムでの総合受付には定刻前から大勢の参加者が集まっていました。「ほんとうにオリンピックスタジアムだ!」「人工芝って思ったより堅い!」など、子どもたちの歓声が聞こえ、ふだんは観覧席からしかプレーを見たことのない人も予想以上にたくさんいたようでした。
多くの参加者数に対し、短時間での受付や進行を行わなくてはならないため、停滞することが懸念されていましたが、きわめて整然と大きな混乱なく一連のプログラムを運営できたのは、ひとえに参加者の協力的姿勢があったからだと思います。
 今回の参加者は、少年野球、少女ソフトボールでふだんからボールに親しんでいる子どもが多かったのですが、キャッチボールすらあまりやったことのない子どもも参加してくれていました。ある少年野球チームの監督は、「別のチームのメンバーとの試合以外での交流や一緒にキャッチボールができたのは初めてで良い体験ができた」と感想を述べられていました。単身赴任でなかなか子どもとの時間を持てないと打ち明けてくれたお父さんは、「息子・娘とのキャッチボールが夢だった。その夢が実現した。」と顔をほころばせていました。
留学中の外国籍の学生、障がいを持った人なども参加していただきました。留学生は、野球はもちろんキャッチボールの経験もないラオス、カンボジアからの2人。帰国の際には、ボールとミットを携えていきたいと言っていました。企画の段階から連携していた、国際親善団体で、家族ぐるみで来日している家族の中には、日本語がうまく使えない子どもたちも多いと聞きました。キャッチボールでのコミュニケーションを考えているとその団体の代表は言われていました。

  参加者それぞれが、記念品のキャッチボール専用球とともに、いろいろな思い出と体験を持ち帰ってくれたことに、このイベントの成功を感じました。

 

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